1億円以上の融資を成功させるコツは?
元銀行員・融資審査部出身がわかりやすく解説します!
事業を大きく成長させるために、まとまった融資が必要になることってありますよね。
でも、特に1億円以上の大口融資になると、銀行の目もシビアになりがち。
「どうやったら融資が通るんだろう?」と悩む方も多いはず。
そこで、銀行の融資審査部での経験をもとに、1億円以上の融資をスムーズに引き出すためのポイントを、わかりやすく解説します。
資金使途ははっきりと伝えよう
融資を申し込む際、一番大事なのは「このお金を何に使うのか?」を明確に伝えることです。
たとえば、「設備投資のため」や「運転資金が足りないから」というだけでは不十分です。
具体的にどう使うか、そしてその結果何が期待できるのかを銀行にしっかり説明することが求められます。
運転資金の使い道
もし運転資金として借りたい場合、「仕入れ資金」「人件費」など、どんな目的で、どれくらいの期間必要かを具体的に伝えるといいです。
「この資金で6ヶ月分の仕入れを賄い、売上が上がることで返済が可能です」と説明することで、銀行も安心して融資を検討してくれます。
設備資金の具体例
設備投資のために融資を受けたいときも、「これにいくらかかる、だからこんな効果が期待できる」という話を具体的にすることがポイントです。
たとえば、「この新しい設備を導入することで、生産効率が30%向上し、結果として年間売上が20%増加します」というように、わかりやすく根拠を示すことが大切です。
必要な金額は具体的に
次に重要なのは、「必要な金額」を具体的に伝えることです。
銀行は、あなたが本当にそのお金を必要としているか、そして無理なく返済できるかを重視します。
ここでのポイントは、曖昧な金額ではなく、しっかりと根拠を持った金額を提示することです。
借りすぎに注意
1億円以上の融資を希望する場合でも、あまりにも多すぎる金額を申請することは避けた方がいいです。
「とりあえず多めに借りておこう」という考えは、銀行にはリスクとして映ります。必要な金額をしっかりと計算し、その根拠を説明することで、銀行も「この会社はしっかり計画を立てているな」と感じます。
内訳を詳しく
さらに、「いくら必要か」という金額だけでなく、その内訳も重要です。
例えば、「設備導入に5000万円、運転資金に3000万円、マーケティング費用に2000万円」といった形で、どの部分にいくら必要かを具体的に説明すると、銀行も納得しやすくなります。
返済計画は数字で示す
融資を受ける際に一番大事なのは「どうやって返すのか?」という点です。
返済計画がしっかりしていないと、どんなに良いアイデアでも銀行は融資を渋る可能性があります。
ここでは、返済の具体的な道筋を示す方法をお伝えします。
今の事業で返済できる?
一番安心なのは、今の事業からの利益で返済できることを示すことです。
「現在の売上で年間◯円の利益が出ているので、ここから毎年返済可能です」といった説明ができれば、銀行も安心して融資を検討してくれます。
新規事業の計画は細かく
もし新規事業での収益を元に返済する場合、その事業計画は特に重要になります。
ここで重要なのは、
「この新規事業が成功すれば返済できます」というような曖昧な説明ではなく、「新規事業による年間売上◯億円が見込まれ、そのうち利益は◯万円。これを返済に充てます」というような具体的な数字を示すことです。
事業計画がしっかりしていることを銀行に伝えることで、融資を引き出しやすくなります。
銀行との信頼関係を築こう
大口融資を成功させるには、銀行との信頼関係も非常に大切です。
1億円以上の融資となると、金額の大きさからも銀行は慎重になります。
そこで普段からのコミュニケーションや信頼構築がカギとなります。
試算表を毎月作成して提出
月次の試算表を作成し、銀行に定期的に提出することが信頼関係を築く一歩です。
特に、大口融資を受ける際には、財務状況がしっかり管理されていることが重要です。
試算表を送るだけでなく、必要があればその説明をする時間を設けると、銀行に対してしっかりとした印象を与えることができます。
積極的な情報開示
借入の相談がない時でも、会社の状況を定期的に報告することが大切です。
銀行は、あなたの会社のすべてを把握しているわけではありません。
だからこそ、こちらから積極的に業績や事業の進捗を伝えることが信頼関係の構築につながります。
銀行員の気持ちを掴もう
銀行員も人間です。
会社のことをきちんと説明し、誠実な態度で接することで、銀行員は「この会社、この社長のために頑張りたい」と感じるものです。
日々のやりとりが、融資の成功に大きく影響することを忘れずに。
まとめ
1億円以上の融資を成功させるためには、ただ「お金が必要です」と言うだけでは不十分です。
資金使途を明確にし、必要な金額を具体的に示し、返済計画をしっかりと立て、そして銀行との信頼関係を日々築いていくことが重要です。
このように丁寧に準備を進めることで、銀行もあなたの事業に対して前向きに融資を検討してくれるはずです。
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