プロパー融資とは?銀行からの融資の種類とプロパー融資のメリット・デメリットについて!

プロパー融資とは銀行からの融資の種類とプロパー融資のメリット・デメリットについて!

事業資金を調達する際に、融資を受けることは多くの企業にとって重要な選択肢の一つです。

しかし「プロパー融資」という言葉を聞いたことがあっても、その具体的な意味や仕組みをよく知らないという方も少なくありません。

本記事では「プロパー融資とは何か、その仕組みやメリット・デメリット」について詳しく解説します。

プロパー融資を検討する際に知っておくべき注意点や、他の融資方法との違いも説明しますので、ぜひ参考にしてください。

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そもそもプロパー融資とは何か?

プロパー融資は、銀行が信用保証協会を介さずに直接企業に資金を貸し出す融資形式のことです。

保証協会の保証を付けないため、銀行が全てのリスクを負う点が特徴です。

そのため審査基準が高く設定される一方で、企業の信用力が認められれば、柔軟な条件で大口の資金調達が可能です。

プロパー融資と保証協会付融資の最大の違いは、リスクの分担にあります。

保証協会付融資では、万が一返済が滞った場合、信用保証協会が銀行に対して一定額を保証するため、銀行にとってのリスクが軽減されます。

この仕組みにより保証協会付融資は審査基準が比較的緩やかで、多くの中小企業が利用しています

銀行からの融資の種類

事業資金を調達する方法として、銀行からの融資にはさまざまな種類があります。

それぞれの融資形態には特徴があり、用途や目的に応じて選ぶことが重要です。

ここでは主要な融資形態とその特徴について詳しく解説します。

手形貸付とは

手形貸付は短期的な資金需要を満たすための融資方法で、主につなぎの運転資金として利用されます。

この融資では、借り手が約束手形を金融機関に発行し、手形の満期日に元金を一括返済します。

返済までの期間が短いため、借入と返済のサイクルが早いのが特徴です。

例えば季節的な売上の変動がある業種では、手形貸付が重宝されます。

仕入れ資金を確保するために利用し、売上が回収できた段階で返済するという流れです。

ただし一括返済が原則となるため、手形の満期日に返済できる資金計画が必要です。

証書貸付とは

証書貸付は、主に設備資金や長期的な資金調達に適した融資方法です。

この融資では貸付条件や返済計画が書面(証書)で明確に定められ、長期間にわたって分割返済が行われます。

機械の購入や新店舗の開設など、大規模な投資が必要な場合によく利用されます。

当座貸越とは

当座貸越は、銀行が融資限度額を設定し、必要なときに自由に融資を受けたり、返済したりできる融資方法です。

企業は、資金繰りの状況を勘案して、不足した預金を一時的に補うために利用することができます。

この融資は短期的なキャッシュフローの調整に適しており、資金繰りがタイトな場面で役立ちます。

例えば、月末の支払いや予期せぬ出費が発生した際に、当座貸越を利用することで急場をしのぐことができます。

利息は利用額に応じて発生するため、資金の利用が少ない場合にはコストを抑えることができます。

利用企業にとって、非常に都合の良い融資方法であり、主に優良企業にのみ認められています。そのため審査ハードルは高いものとなっています。

プロパー融資のメリット5つ

プロパー融資には、保証協会付融資にはない独自のメリットがあります。

企業の信用力が高い場合、この融資形態を選ぶことでより有利な条件で資金調達が可能となります。

ここでは、プロパー融資の具体的なメリットを5つ挙げて詳しく解説します。

1. 保証料が不要でコストを抑えられる

プロパー融資の最大の特徴は、保証協会を利用しないため保証料が発生しないことです。

保証協会付融資の場合、借入額に応じて一定の保証料が必要になりますが、プロパー融資ではこの費用を削減できます。

その分返済負担を軽減できる点が、資金繰りに余裕を持たせる要因となります。

2. 融資限度額が高い

プロパー融資は保証協会の保証枠に制限されないため、融資限度額が高く設定されることがあります。

特に事業規模が大きく、資金需要が高い企業にとっては、大口の資金調達を実現できる点が大きな魅力です。

例えば新規プロジェクトや大規模な設備投資が必要な場合には、プロパー融資が最適な選択となることがあります。

3. 金融機関との信頼関係が築ける

プロパー融資を受けるには、金融機関からの高い信用評価が必要です。

そのためプロパー融資を実現すること自体が、企業の信用力を証明する一つの指標となります。

融資を通じて金融機関との直接的な関係が強化されるため、将来的な資金調達や金融サポートがよりスムーズになる可能性があります。

4. 条件設定が柔軟

プロパー融資は銀行との直接交渉によって融資条件が設定されるため、より柔軟な条件での資金調達が可能です。

例えば返済期間や金利などについて、企業の事情に応じたカスタマイズが行われることがあります。

これにより、自社の資金計画に合わせた最適な条件で融資を受けられる点がメリットです。

5. 経営評価の向上につながる

プロパー融資を受けられる企業は、財務状況や事業計画が金融機関から高く評価されている証拠とも言えます。

この評価は取引先や投資家にとっても良い印象を与えるため、事業全体の信用力向上につながります

結果として、新たな取引や投資の機会が広がる可能性もあります。

プロパー融資のデメリット3つ

プロパー融資には多くのメリットがありますが、一方で利用する際には注意が必要なデメリットも存在します。

保証協会付融資と比べて、プロパー融資特有のリスクや制約を理解することが大切です。

ここでは主なデメリットを3つ挙げて詳しく解説します。

1. 審査が厳しい

プロパー融資では保証協会の保証がないため、銀行が全てのリスクを負います。

そのため融資審査は非常に厳格に行われます。

企業の信用力や財務状況、事業計画の実現可能性など、あらゆる観点から詳細に評価されます。

特に過去の取引履歴や業績の安定性が重視されるため、赤字決算が続いている場合や信用情報に問題がある場合には、融資の承認が下りない可能性があります。

審査の厳しさゆえに、プロパー融資を受けるためには事前準備が重要です。

例えば財務状況を改善したり、具体的かつ現実的な事業計画を作成したりすることで、銀行からの信頼を得る必要があります。

2. 金利が高めに設定される場合がある

プロパー融資では保証協会の保証がない分、銀行がリスクを引き受けるため、金利が高く設定されることがあります。

特に企業の財務状況が完璧ではない場合や市場環境が不安定な場合には、そのリスクを金利に反映されることが多いです。

例えば保証協会付融資の金利が年2%程度である場合でも、プロパー融資では2%〜3%程度になるケースもあります。

このため返済額が増加し、結果的に資金繰りが厳しくなる可能性があります。

金利の違いがどのように返済負担に影響するのかを事前に計算し、無理のない範囲で融資を選ぶことが大切です。

3. 返済負担が大きくなる可能性がある

プロパー融資は銀行の裁量で設定されるため、返済期間が短くなる場合があります。

返済期間が短いと毎月の返済額が増加し、資金繰りが苦しくなる可能性があります。

例えば1億円を5年間で元金均等返済する場合、毎月の元金返済額は約167万円にもなります。

一方で10年間の返済期間が設定されれば、毎月の返済額は約84万円と大幅に軽減されます

プロパー融資を受ける際の注意点

プロパー融資を受ける際には、いくつか注意すべきポイントがあります。

まず重要なのは企業の信用力を高めることです。

プロパー融資は、金融機関が全てのリスクを負うため、審査基準が非常に厳しいです。

そのため財務状況を健全に保ち、黒字経営を続けることが信頼を得る第一歩となります。

具体的で実現可能な事業計画を準備し、資金使途や収益見込みを明確に示すことが求められます。

さらに金融機関との信頼関係を築くことも重要です。

日常的な取引や情報開示を通じて、金融機関との円滑なコミュニケーションを図ることが審査時の評価向上につながります。

加えて返済計画を事前にシミュレーションし、無理のない範囲で融資額や返済期間を設定することも欠かせません。

また、プロパー融資だけに依存するのではなく他の資金調達手段も視野に入れておくことが大切です。

例えば保証協会付融資や助成金、補助金などを組み合わせることで、資金調達のリスクを分散し、事業運営をより安定させることが可能です。

【まとめ】プロパー融資に関することは、お気軽に大口融資調達サポートへご相談ください!

今回は「プロパー融資とは何か、その仕組みやメリット・デメリット」について詳しく解説しました。

プロパー融資は、企業の信用力が問われる一方で、柔軟な条件設定や保証料不要といった多くのメリットを享受できる資金調達方法です。

プロパー融資に関するお悩みやご相談がありましたら、「大口融資調達サポート」にお気軽にお問い合わせください。専門のアドバイザーが、最適な資金調達方法をご提案いたします。

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この記事を書いた人

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代表コンサルタント・村松

銀行・本部審査部門にて2,000社以上の企業融資に携わってきたキャリアを持つ代表コンサルタント。銀行の融資営業・審査業務の両方の実務経験。豊富な知見を活かし「お客様の結果(銀行からの融資調達)にコミット」できます。経営者の方々の、事業繁栄につながる情報を発信します。